【万葉集】 日本最古の歌集、貴族・庶民の思いを乗せた歌集の制作

万葉集イラスト 奈良時代

万葉集は奈良時代末期に成立した日本に現存する最古の和歌集です。

万葉集の和歌はすべて漢字で書かれています。(万葉仮名を含む)全20巻4500首以上の和歌が収められていて3つのジャンルに分かれています。

天皇・貴族・下級官人・防人・大道芸人・農民・東国民謡(東歌あずまうた)など様々な身分の人が詠んだ歌が収められている。作者不明も2100首以上あります。

約130年間の歌が収録、何らかの形で大伴家持おおとものやかもちが編纂に関わってたとされている。

原本は存在していない。写本のみです。

現元号の「令和」も万葉集から選ばれた元号です(2019年7月現在)

「初春の令月にして 気淑く風和ぐ」 大伴旅人

書名の由来

名前の意味はいくつかあります。

「万の言の葉」を集めたとする説。(仙覚せんがく賀茂真淵かものまぶちらが支持)
仙覚の『万葉集注釈』では『古今集』の「仮名序」に

やまとうたは ひとのこころを たねとして よろずの ことのはとぞ なりける

とあるのを引用しているが、古今集の成立が万葉集より下がるので由来に当てはめることには疑問がある。

研究者の間での主流は『古事記』の序文にある「後葉(のちのよ)に流(つた)へむと欲ふ」というように「葉」を「世」と置き換えて「万世にまで末永く伝えられるべき歌集」としたことと考えている。

ベルにゃんこ
ベルにゃんこ

昔の歌は、舌を噛むようなのばっかりでにゃーは覚えられないのにゃ~

騎竜
騎竜

今回は僕でも少しわかるよ!百人一首もこの中にあるよねぇ?

ベル
ベル

あるわよ~。柿本人麻呂や山部赤人、大伴家持なんかが百人一首だねぇ。
貴族だけではなく、農民や防人など身分に関係なく歌ってますよ~。

万葉集の構成

全20巻の構成であり何巻か編集してあったものの寄せ集めてきなものを1つの歌集としたとかんがえられてます。

各巻は年代順・部類別・国別などに配列されていて、各巻の歌は何らかの部類に分けられているということです。

種類別

ベルにゃんこ
ベルにゃんこ

種類分けすると、3種類になるんだって~

騎竜
騎竜

どんな種類があるのかなぁ?

ベル
ベル

雑歌・相聞歌・挽歌よ~

騎竜
騎竜

雑歌とかなんかなんでもありありって感じなのかな?

ベル
ベル

そうだね~。相聞歌と挽歌以外は雑歌だよ~

騎竜
騎竜

じゃぁ、相聞歌ってどんなの?

ベル
ベル

お互いの事をおもいやって問いかけてる歌が多いかな?
おもに恋愛関係だねぇ。

騎竜
騎竜

挽歌はわかりそう。文字から連想してだけどね。

ベル
ベル

じゃぁ、何のことか言ってみて?

騎竜
騎竜

ずばり!人様の死を嘆く歌!
または死を悼む歌かなぁ?
あたり?

ベル
ベル

あたり~(^▽^)

表現様式

寄物陳思きぶつちんし…恋愛感情を自然のものに例えた表現

正述心緒せいじゅつしんしょ…感情をドストライクに表現したもの

詠物歌えいぶつか…季節の風物を表現したもの

譬喩歌ひゆか…自分の思いを託した表現をしたもの

東歌

14巻だけ「東歌」と、このタイトルがついてます。

雑歌…上総・下総・常陸・信濃の4国
相聞歌…遠江・駿河・伊豆・相模・武蔵・上総・下総・常陸・信濃・上野・下野・陸奥の12国
譬喩歌…遠江・駿河・相模・上野・陸奥の5国

その他…国のわからない雑歌、相聞歌・防人歌・譬喩歌・挽歌・戯咲歌ぎしょうか

などが収められています。

戯咲歌とは・・・おどけ歌。ふざけた歌。

 

まとめと万葉集への思いれ

私は、なぜかこの歌に惹かれて飛鳥時代が好きになったと言っても過言でない歌があります。それがこの

あかねさす 紫野むらさきの行き 標野しめの行き 野守のもりは見ずや 君がそで振る


紫草むらさきの にほへるいもを 憎くあらば 人妻ゆゑに われ恋ひめやも

額田王と大海人皇子の贈答歌です。飛鳥時代の項目でぜひとも取り上げたい2人です。修学旅行で焼き物を作る絵付け体験でこの歌を書いたほどすきでした。

実家に置いてきてしまい今は手元にありませんがなにか読んだだけでピピっとひらめくものがあり、教科書以外を調べまくった記憶があり、額田さまと大海人さまが出てくる書籍・漫画は片っ端から読み漁った記憶があります。

古代のロマンですね。この二人が好き過ぎて、中大兄皇子が大嫌いになったくらいです(笑)

まとめと言っては何ですが、この歌で今日のまとめとさせていただきます。すこーし心に響いた方いますことを祈って(^▽^)

原本は存在しておらず、現存する最古の写本は11世紀後半ごろの「桂本万葉集」(巻4の1部のみ)
完本では鎌倉時代後期と推定される西本願寺万葉集が一番古いと言われています。

 

コメント